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松山・道後のソープランドとヘルス店 経営者2人を「売春させる契約」の疑いで再逮捕、ソープ店長も逮捕 家宅捜索で契約書類見つかる

愛媛県警松山東署は2026年9月30日、松山市道後多幸町のソープランドとヘルス店の経営者の男2人(68歳・48歳)を、従業員女性との間で不特定多数の客と性交させ対価を分け合う契約を結んだとして、売春防止法違反の疑いで再逮捕し、ソープランドの店長の男(47)を新たに逮捕した。2店は9月上旬、売春の場所を提供したとして同法違反の疑いで摘発されており、その後の家宅捜索で契約に関する書類が見つかったという。「場所提供」に続き「契約」での立件となり、店側の関与の度合いが改めて問われている。

松山・道後のソープランドとヘルス店 経営者2人を「売春させる契約」の疑いで再逮捕、ソープ店長も逮捕 家宅捜索で契約書類見つかる

松山・道後の2店舗をめぐる再逮捕の経緯

愛媛県警松山東署は2026年9月30日、松山市道後多幸町にあるソープランドとヘルス店の経営者の男2人を、売春防止法違反(売春をさせる契約)の疑いで再逮捕した。あわせて、ソープランドの店長の男(47)を同じ疑いで新たに逮捕した。

テレビ愛媛が9月30日に、愛媛新聞が同日に報じた。テレビ愛媛の報道をもとに、今回逮捕・再逮捕された3人を整理すると次のとおりだ。

立場 年齢・住所 今回の扱い
ソープランド経営者 68歳・松山市南土居町 再逮捕
ヘルス店経営者 48歳・松山市上市 再逮捕
ソープランド店長 47歳・松山市道後今市 新たに逮捕

3人の認否は明らかにされていない。

「対価を分け合う契約」の疑い

報道によると、ソープランドの経営者と店長は、2026年5月22日に店内で、従業員の女性との間で不特定多数の客と性交させ、その対価を分け合う契約をした疑いがもたれている。

ヘルス店の経営者は、2026年7月27日に店内で、従業員の女性との間で同様の契約をした疑いがもたれている。

2店は9月上旬の摘発後に家宅捜索を受けており、警察はその際に契約に関する書類を発見し、容疑を固めたという(テレビ愛媛報道)。書類の具体的な内容や、契約を結んだ女性の人数などは報じられていない。

9月上旬の最初の摘発

2店はもともと、9月上旬に売春の場所を提供した疑いで摘発されていた。テレビ愛媛の9月9日の報道によると、概要は次のとおりだ。

  • ソープランドの経営者(68)は、2025年7月26日から2026年6月3日までの間、従業員の女性5人が利用客5人と売春することを知りながら、性交のための個室を提供する営業をした疑いで逮捕された
  • ヘルス店の事件では、経営者の男(48)と松山市内に住む従業員の男5人が、9月8日に現行犯逮捕された
  • 警察は、歓楽街の浄化に向けて取り締まりを強化する姿勢を示した

つまり今回は、「場所を提供していた」という営業の形態に加え、店と女性の間に売春を前提とした取り決めがあったという、より踏み込んだ容疑での立件となる。

「場所提供」と「契約」の違い

売春防止法は、売春そのものには罰則を設けていない一方、売春を助長する周辺行為を処罰している。今回の事件で問われている2つの罪の違いは次のとおりだ。

罪 条文 内容 法定刑
場所提供業 11条2項 売春を行う場所を提供することを業とする 7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金
売春をさせる契約 10条1項 人に売春をさせることを内容とする契約をする 3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金

「契約」の罪は、契約を結んだ時点で成立し、実際に売春が行われたかどうかは要件とされていない点に特徴がある。店側が個室を貸していただけなのか、それとも女性に売春をさせることを取り決めていたのか。今回の再逮捕は、警察が後者の立証に踏み込んだことを意味する。

ソープランドをめぐっては従来、「店は入浴の場を提供しているだけで、店内で起きることは客と女性の自由恋愛」という建前が語られてきた。店側が女性と対価の分配まで取り決めた書類が見つかったとすれば、その建前とは相いれない。書類が裁判でどう評価されるかが焦点となる。

要点の整理

  • 松山東署は9月30日、道後多幸町のソープランドとヘルス店の経営者2人を売春防止法違反(売春をさせる契約)の疑いで再逮捕した
  • ソープランドの店長の男(47)も同じ疑いで新たに逮捕された
  • 容疑の日は、ソープランドが5月22日、ヘルス店が7月27日とされる
  • 9月上旬の摘発(場所提供の疑い)後の家宅捜索で、契約に関する書類が見つかったという
  • 3人の認否は明らかにされていない

背景:地方の老舗歓楽街にも及ぶソープランド摘発

2026年は、全国でソープランドの摘発が相次いでいる。当サイトでも6月以降、東京・吉原、神戸・福原、新潟、和歌山、仙台などで経営者らが売春防止法違反の疑いで逮捕された事件を報じてきた。7月には新潟のソープランドで、今回と同じ「売春をさせる契約」の罪での立件もあった。長く営業を続けてきた地域でも摘発が続き、「黙認されてきた業態」への捜査当局の姿勢が変わりつつあることがうかがえる。道後は温泉街に隣接する四国有数の歓楽街であり、今回の摘発もその流れの中に位置づけられる。

捜査の手法にも特徴がある。まず「場所提供」で店を摘発し、押収した資料から「契約」や「管理」といった、より店側の主体的な関与を示す罪に広げていく。今回の松山の事件でも、家宅捜索で見つかった書類が再逮捕の根拠になったと報じられている。

制度面では、法務省の「売買春に係る規制の在り方検討会」が9月17日、「買う側」の勧誘行為などを処罰対象とする報告書を決定し、売春防止法の見直しが具体的な段階に入っている(当サイト9月18日の記事参照)。一方で、店舗型の性風俗における売春をどう扱うかという根本的な論点は、現行法の「場所提供」「契約」「管理」といった周辺行為の処罰に委ねられたままだ。

愛媛県内では、8月に松山市のキャバクラをめぐる無許可職業紹介事件も摘発されており、県警は歓楽街対策を複数の方向から進めている。今回の事件で、店側と女性との関係の実態がどこまで明らかになるか、また同様の契約がほかの店舗にも存在したのかどうかが注目される。

本記事はテレビ愛媛、愛媛新聞の報道をもとに構成しています。