休業要請無視と一斉摘発
緊急事態宣言下における休業要請期間中(2020年4月〜5月)、警察当局は要請を無視して営業を続ける風俗店の監視を強化した。5月中旬にかけて関東・関西の主要都市で一斉取締りが行われ、計6店舗が風俗営業法違反などの容疑で摘発された。
摘発された店舗のうち3件は無届・無許可での性風俗特殊営業、2件は許可条件に反した深夜営業、1件は17歳の女性を従業員として使用していた児童労働に関するものだった。
摘発の詳細
埼玉県内の1店舗では、店名を変えてSNSで集客しながら閉店を偽装。実態はキャスト2人を常時待機させて出張サービスを提供していた。経営者の男(42)は「要請の対象と知らなかった」と述べたが、明らかに継続的な営業実態があったとして逮捕された。
大阪府内の別の1店舗では、未成年のキャストが在籍していることが発覚。これは風俗営業法の規定に加え、児童福祉法にも抵触する可能性があり、警察は別途捜査を進めている。
「コロナ便乗」の悪質性
捜査関係者は「感染拡大という緊急事態の中、要請に真摯に応じている事業者がいる一方で、人目が減った状況を利用して違法営業を拡大しようとする業者が確実にいる」と指摘する。
緊急事態宣言下では繁華街の人通りが激減し、警察のパトロールも感染対策で手薄になりがちだったことが、一部の違法業者に好機を与えた可能性がある。
今後の警察の方針
警察庁は今回の一斉摘発について「コロナ禍を悪用した違法営業には厳正に対処する」との姿勢を示した。都道府県警察は通報情報をもとにオンライン上での違法集客の監視も強化しており、SNSやウェブサイトを使った集客についても継続的に監視していく方針だ。
本記事は公開情報および捜査関係者への取材をもとに構成しています。