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新型コロナで風俗業界に打撃 自粛要請と法的根拠めぐり混乱続く

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各都道府県が風俗店を含む接客業に自粛要請を出し始めた。法的強制力のない要請に対し、業界団体の対応は割れており、感染防止策の基準が曖昧なまま営業を続ける店舗も多い。専門家からは明確な法的枠組みを求める声が上がっている。

新型コロナで風俗業界に打撃 自粛要請と法的根拠めぐり混乱続く

コロナ禍と風俗業界

2020年3月、新型コロナウイルス(COVID-19)の国内感染者数が急増する中、東京都や大阪府などが接客業全般に対して営業自粛を求める動きが本格化した。性風俗店も当然その対象とされたが、法的強制力のない「要請」であることから、対応は各店舗の判断に委ねられる状況が続いた。

業界団体の対応

性風俗関連業者が加盟する業界団体は3月中旬、「感染拡大防止への協力」を求める通達を会員店舗に発出。消毒液の設置、マスク着用、換気強化などを推奨した。しかし、小規模なデリヘルや独立経営の店舗では、こうした通達が届かないケースも多く、対策の徹底には限界があった。

「要請」の法的曖昧さ

この時点では改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)が施行されておらず、知事が業種ごとの休業要請を行う法的根拠は明確ではなかった。このため、風俗店が要請に応じなかった場合でも行政が直接的な措置を取ることはできず、「任意の協力」を求めるにとどまった。

弁護士らは「感染対策の実効性を高めるには、明確な法的根拠と補償のセットが不可欠だ」と指摘。補償なき自粛要請は経営者の経済的打撃になる一方、感染拡大抑止の効果も限定的だと批判した。

経営への影響

業界関係者によれば、3月の繁忙期にもかかわらず来客数が例年の40〜60%程度に落ち込んだ店舗が続出。特に飛沫感染リスクを懸念した顧客の自主的な利用控えが大きく影響した。

一方、デリヘルなど顧客宅への派遣型では「密閉空間を避けられる」として利用が伸びたとする声もあり、業態によって明暗が分かれた。

今後の課題

政府は4月以降の緊急事態宣言の発令を視野に入れており、より強力な営業制限が性風俗業界にも及ぶ可能性が高まっていた。業界と当局の間で、感染対策の具体的な基準と補償スキームの整備が急務となっている。


本記事は公開情報および業界関係者への取材をもとに構成しています。